Allion Labs
毎日数十億もの人がインターネットを利用し、絶えずデータがクラウドに生成・保存されています。これらのデータは、ストレージサービスを提供する企業やプラットフォームによって、数百万にも上るハードディスクを備えたデータセンターに保存されます。データを保存・処理するためのコンピュータハードウェアデバイスであるサーバーは、通常ラックに取り付けられ長時間稼働する必要があります。個人用パソコンのハードディスクと似ていますが、サーバー内に取り付けられたハードディスクは、サイズが大きく数も多いです。サーバーデータ処理センターには、多くのハードディスクが上下に積み重ねられ、所謂筐体（シャーシまたはケース）内に配置され、複数の筐体がキャビネット内に配置されます。データセンターには非常に多くのキャビネットがあり、インターネットユーザーは、リモートでハードディスク内のデータにアクセスしているわけです。
しかし、ハードディスクは振動に非常に敏感であり、振動でハードディスクが損傷する場合があります。ストレージユニット全体には主に3つの振動源があり、ハードディスクの性能低下を引き起こします。
- 冷却用ファンの音による負荷
- ストレージユニット上のファン振動の負荷、筐体を伝わって発生する振動と共振
- ハードディスク自体の振動負荷
振動問題に対する研究は、励振（excitation）、システム、レスポンスの定義方法に関するものや、これら3つの関係を研究したものばかりです。励振は作用力およびエネルギーの源で、レスポンスは私達が関心を寄せる励振作用を受けた位置での振動反応のこと、システムは機械波が励起からレスポンスまでの間に物体を通過する範囲をそれぞれ指します。
例えば、サーバー内のハードディスクは、特定の周波数で大きな回転振動を受けると、性能が大幅に低下します。こうした問題では、ファンが励振源、ハードディスクと筐体の接続部の振動反応がレスポンス、筐体と関連する接続部品がシステムとなります。例えば、サーバー筐体の構造を設計する人は、自身の設計で冷却ファンを装着した後、ハードディスクの取り付け部の回転振動レスポンス特性がどうなるのか、特定の周波数で振幅が過大になるかどうか気にして設計します。
そのため、サーバーが極端な環境下で正常に動作するように、信頼性テストや耐久性テストなどの一連の関連テストを実施する必要があります。その中には、振動テストや機械的衝撃テストが含まれます。
1. 振動テスト：実際の作業環境で発生する可能性のある振動環境をシミュレーションするため、サーバーを異なる周波数や振幅の機械振動にさらします。これにより、サーバーがこのような環境で正常に動作し、ハードウェアコンポーネントに損傷や障害を引き起こすかどうかを確認することができます。
2. 機械的衝撃テスト：サーバーに突発的な衝撃を与え、予期しない衝突や落下に耐えられるかをテストします。これにより、サーバー輸送中に物流会社の運搬に耐えられるか、実際の使用中にどの程度の衝撃に耐えられるかを確認することができます。例えば揺れる車両の上など、サーバーが不安定な場所に設置されている場合、振動により故障する可能性があります。また、例えば衝突や落下するなどしてサーバーが強い衝撃を受けた場合、異常を引き起こす可能性があります。
サーバーが振動テストや機械的衝撃テストに合格しない場合、以下の影響が考えられます
1. 故障率の増加：振動でサーバー内の部品が緩んだり損傷したりする可能性があり、サーバーが故障する確率が上がる可能性があります。
2. 性能低下：振動はサーバーの性能に影響を与える可能性もあります。例えば、ハードディスクの読み取り速度やネットワーク接続の安定性など、サーバーの作業質量に悪い影響を与える可能性があります。
3. 安全性の低下：設計の悪いコネクターやプラグが振動で緩み、ショートや内部データ破損の原因となります。
4. システム障害：外部からの衝撃でサーバーのコンポーネントが損傷し、システム動作全体に影響を与え、システム障害を引き起こす可能性があります。
関連テストに欠かせない試験設備：VS-4000VH振動試験機
～高重量積載、大容量収容、より厳しいテスト条件の実施が可能～
基本情報
振動プラットフォーム積載サイズ：
- 垂直補助振動プラットフォーム：サイズ：700×1000 mm
- 水平振動スライド台：サイズ：700×1200 mm
定格正弦ピーク力：40000 N（4000kgf）
定格ランダム励振力：40000 Nrms
周波数範囲：1 – 2800 Hz
最大変位（振幅）：51 mm（ピーク – ピーク）
最大速度：2m/s（ピーク）
空荷重加速度：100 G（ピーク）
対応可能なテスト項目
- Random Vibration Test
- Sinusoidal Vibration Test
- Mechanical Shock Test
過去実施したテスト
サーバーの信頼性評価
異なる加速度と周波数のある環境や強い衝撃を受けた場合に、サーバーの動作効率、各コンポーネントの性能、外観および内部の損傷有無を評価します。
機能検査
テスト実施後、電源のオンオフンやツールが正常に動作するかを確認します。
振動と衝撃 性能テストの種類
ネットワーク機能チェック/ HDD読み書き速度、CPU / ディスク / メモリー
外観検査
製品の弱点を確認可能
振動テストや衝撃テストといったストレス条件下で、製品の外部または内部にどのような影響があるかを確認し、製品の弱点を見つけることができます。
加速度計の設置
製品の外部または内部に加速度計を設置することで、DUT（試験対象）が振動/衝撃テスト中に受ける共振影響や衝撃力の大きさを検出することができます。
VS-4000-VH型振動試驗機は、同時に以下のテストを実行することができます。
その期間中に、詳細な調査、ファンの故障、代替材料がサーバーの温度変化に影響するかテストを実施してデータ解析を行い、より細かい調整を実施します。
- 振動テスト
- 機械的衝撃テスト
振動機シミュレーションによる機械的衝撃テストは、軽量のサンプルや低いG値の条件でテストを実施することができます。
サーバーなどの高重量のサンプルで、テストのG値が比較的高い場合でも、アリオンには専用の機械的衝撃テストのマシン800Sがあります。もちろん、様々なテスト波形、G値、持続時間、各規格に対しても、カスタマイズした調整を実行することができます。
サーバー検証ならアリオンにお任せ！
アリオンには、サーバー分野で多様なテスト経験、専門的なテスト能力、カスタマイズ可能なテストサービスがあります。様々な振動/衝撃の環境下で、サーバーに起こり得る突発的または常態的な問題を特定して製品の弱みを探し出すお手伝いをして、全体的なプロセスを改善しお客様のニーズを満たすことができます。
関連の検証テストサービスについてより詳しい情報をお求めの場合は、アリオンのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
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