技術の進歩に伴い、ポータブルガジェット製品の種類がますます増えています。こうした製品のサイズは、現在の技術ではほぼ限界に達しているため、最近のトレンドとして、同じサイズでより多くの機能を入れ込むことを目標に開発が進められています。
初期のポータブル製品は、製品サイズが大きかったため、I/Oポートインターフェースでは比較的大きなものを使用することができました。その後、製品サイズの小型化に伴い、ノートパソコンのUSBポートがUSB Type-Aコネクター(右の画像)からUSB Type-Cコネクター(左の画像)に置き換わったように、インターフェースも小さくしなければならなくなりました。
USB Type-Aはコネクタ自体のサイズが大きく、またデータ転送速度にも限界がある一方で、USB Type-Cコネクタは小型で高速なデータ転送が可能という特性を持っているため、徐々に製品用途の主流となっています。
コネクタのサイズが小さくなることで、機械構造に変化をもたらし、インターフェースの衝撃に対する耐性も低下します。
以下、概略図で説明しましょう。USB Type-AとUSB Type-CのメスコネクタがPCB基板に固定されている場合、コネクタを基板から引き抜く最大の力をF(緑の矢印)と仮定します。メスコネクタのポートを支点として(赤い三角形) トルク=モーメントアーム×力 の方法で計算すると、支点の右側の同じ位置にあるワイヤーが耐えられる力が異なり、USB Type-Aの支点の右側にFの力が加わるとコネクタは外れてしまいます。しかし、USB Type-Cの場合は2/3Fの力しか耐えられず、コネクタのサイズが小さくなると外部の衝撃に対する強度も明らかに低下するため、Type-Cコネクタの固定強度には特に注意が必要です。
USB Type-Cの普及に伴い、昨今の自動車業界でも車載充電のコネクタが徐々にType-Cに切り替わっています。以下のような事態を経験したことがある方も多いのではないでしょうか。
後部座席の人がUSB Type-C充電ケーブルを使用してスマートフォンを充電中に、狭い車内で後部座席の位置を調整しようとしたところ、中央のアームレストにある充電ポートをうっかり足で蹴ってしまい、充電ケーブルが曲がって充電ポートも損傷し、内部のUSB Type-Cコネクタが壊れて充電できなくなりました。修理のために車を工場に送らなければならず、時間と費用がかかってしまいました。
図:センターアームレストにある充電ポートのイメージ
上記の潜在的なリスクに対して、メスコネクタの耐久性が基準を満たしているかどうかを確認するため、アリオンは多方向から強度テストを行い検証することができます。これにより、外部の衝撃で充電または信号伝送の機能が損傷を受けるのを防ぎ、コネクタやマザーボードの交換が必要になる状況を防ぐことができます。
アリオンは多くの協会が認定するラボであり、コネクタの仕様と検証の分野おいて、長年多くのプロジェクトに関わってきた経験があります。以下、アリオンが提供するさまざまなコンサルティングサービスをご紹介します。
1. コネクタ選択の提案:アリオンは各コネクタメーカーの仕様と認証データに精通しており、お客様の使用ニーズに基づいて最適なメーカーを提案することができます。
2. 設計提案:前述した車載充電用途を例に挙げれば、溶接および外装の強度が外部からの力に耐えられるかどうかを確認するなど、アリオンは、使用導入時に考えられるさまざまなリスクに対し、適切な対策があるかどうかを確認するお手伝いをします。
3. 設計後の検証: アリオンは完全なテスト環境と設備を備えており、製品出荷時に起こる潜在リスクの発生率を最小限に抑えるために、さまざまな潜在リスク検証サービスを提供することができます。
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上記のサービスの他にも、より迅速で効率的で最適化された高品質のサービスを提供することに尽力しており、ケーブル製品の品質を確保するお手伝いをしています。
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アリオンは、ケーブル検証の効率を高めるため、独自に開発した100件以上の高周波および自動化テストフィクスチャを備え、テストスケジュールを大幅に短縮し、お客様と協力して製品検証サイクルをさらに加速することができます。
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