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知っておきたい「Cable SR」

電子製品が日常生活に浸透しており、仕事や、学習、娯楽など様々な分野に活用され、切り離せないものとなっています。ユーザーが異なるデバイスを接続し、データ伝送や画面表示を実現するために、電子製品の周辺アクセサリーの一つとしてのケーブルは欠かせないものです。例えば、携帯電話、ノートPCなどのデバイスをプロジェクターあるいはディスプレイ機器に接続することで、画面を投影したりビデオを見たりします。ケーブルは様々な製品に接続するためHDMI、USB、DisplayPortなどそれぞれのインターフェースを搭載するだけでなく、「SR部品」をつけるのが一般的です。

SRとは、ストレインリリーフ(英:Strain Relief)の略称で、コネクタのケーブル側で根元での急激な曲げ等により生じた応力ひずみを緩和する部品です。この構造の主な目的は、使用中に接続部分にかかる引っ張り力や曲げストレスを軽減し、ケーブルの破損や変形を回避します。ストレインリリーフにより、ケーブル内部のワイヤーとコネクタの接触部分の断線が発生するのを防ぎ、ケーブルの寿命を効果的に延ばすことができます。また、使用中にワイヤーによってコネクタが引っ張られたり曲がったりしても、接続不良やケーブルの伝送効果を心配する必要がありません。

SRを装着したケーブルのイメージ
図:SRを装着したケーブルのイメージ

潜在的なリスク

ケーブルは何度も使用された後に、ユーザーも気付かないような隠れた損傷があるかもしれません。ケーブル内部の部品は通常目に見えず、細かな検査やテストでのみ問題を見つけることができるからです。例えば、ケーブルが壁や狭く混雑した場所で接続された場合、コネクタのはんだが緩み、接触不良やショートを引き起こす可能性があります。また、銅や光ファイバーなどの伝送媒体が引っ張られたり曲げられたりすることで断線し、伝送効率や品質を低下させます。

ケーブルの被覆や外観に明らかな損傷や変形がなく、良好な状態のように見えても、内部の壊れやすい部品が損傷してしまって、ケーブルの劣化や通信障害が起きることがあります。そして機器を正常に使用できなくなったり、漏電、感電、発火などの危険な状況が発生するおそれがあります。

SRの保護が不十分な場合、

1. 内部芯線の露出、損傷

2. 絶縁破壊による内部で短絡が発生する

3. ケーブル外部の被覆の破れ

その中で2番目は最も危険な状況と思われます。外部の被覆は破断していなくとも、内部絶縁層が破断している場合、目で発見するのは不可能であり、短絡による火災や事故が発生する可能性は大いにあります。

SRの保護が不十分な場合、漏電、感電、発火などの危険な状況が発生するおそれがあります。
SRの保護が不十分な場合、漏電、感電、発火などの危険な状況が発生するおそれがあります。

Faster、Easier、Better ― 最も信頼できるケーブル検証コンサルタント

アリオンは、専門的な屈曲試験機を保有し、ケーブルを対象に品質試験をしっかり実施することが可能です。ケーブルの寿命を検証し、長期間使用しても正常に動作できることを保証するよう、ユーザーのケーブルの曲げと捻りをシミュレートし、特定の角度で数回スイングするテストが行われます。また、信号伝送状態を監視する瞬断タイマーが設置されます。瞬断が検出された場合、ケーブル内部の緩みまたは断線といった状況があり、伝送効果に影響を与えると考えられます。

当社のケーブル検証コンサルティング・サービスを通じて、ケーブル内部の完全性と安定性を確認し、ケーブルの品質と性能を保証するとともに、被覆に亀裂がないか、コネクタが変形していないか、その他の外観上の損傷がないかなどの総合的な検査を実施することができます。

アリオンは、ケーブル関連の検証で豊富な経験を積んでいます。アリオンには以下のようなメリットがあります。

 Faster ー より迅速 

アリオンは電気検証やメカニカル試験、環境試験、信頼性試験など多種多様な試験に対応するテスト設備と環境を完備することで、ワンストップで関連テストサービスを提供します。

 Easier ー より簡単 

アリオンはEIA364-41Eケーブル標準仕様に準拠したスイングテストを行い、専門的なコンサルティングと効率的なソリューションを提供し、お客様が製品の問題を迅速に解決できるようにします。

 Better ー より正確 

30年のテスト経験をもとに、一般な標準化テストだけでなく、業種、製品ごとに最適なテスト・ソリューションおよびコンサルティングに対応でき、テストフィクスチャーの設計や、テスト仕様の策定など支援します。

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