Allion Labs / Franck Chen
音声アシスタントは、すでに最新のスマートテレビの標準機能になっており、従来の煩わしい仮想キーボードでのテキスト入力が、音声入力に置き換わったことで好評を博しています。そのアプリケーションには、映画やテレビドラマ、スポーツ、天気、音楽、交通、レシピ、ショッピング、その他の生活サポートのほか、物語、ジョーク、スマート家電のコントロール、重要なカレンダーのリマインドなど、人間化された対話も含まれます。こうした利便性に加えて、音声アシスタントを搭載したスマートテレビには、通常の音声のみのデバイスに比べて、視覚的なインターフェースがあるという利点があります。したがって、英国の調査会社であるJuniper Researchの予測によると、今後数年間で最も急速に成長する音声カテゴリデバイスは、スマートテレビ(121.3%)※註1、次にスマートスピーカー(41.3%)、ウェアラブルデバイス(40.2%)であるとされています。
※註1:最も使用されるプラットフォームは依然としてスマートフォンです。
(写真リソース:Link)
各スマートテレビメーカーの投資と音声アシスタントの開発により、現在テレビシステムにビルトインされ、主流となっている音声アシスタントは主に「Amazon – Alexa」、「Google – Google アシスタント」、「Samsung – Bixby」、「LG – AI ThinQ」※などです。ユーザーが各音声アシスタントとそのアプリケーションエコシステムをより便利に使用できるように、近年、同じテレビオペレーティングシステムが、各音声アシスタントとアプリケーションをインストールできるようになったことで、全体的な効果と利益が最大化され、利便性という本来の目的を達成しています。
※「Apple TV Box – Siri」については、製品のカテゴリは違いますのでここでは対象外となる
図:ドッキングステーション (写真リソース:Amazon)
しかしながら、スマートテレビは非常に複雑に動いており、Bluetoothを介して音声コマンドを送信している間、通常様々なプログラムを実行しています。例えば、テレビ番組の視聴、オンラインビデオストリーミングの再生などで、音声コマンドを受けるだけでなく、関連する結果も表示します。機能は充実していますが、システムへの負荷、リソース管理、内外干渉やマイク設計などの問題により、全体としてエラーが発生する可能性も高くなり、ユーザーエクスペリエンスや印象にも影響を与えてしまいます。
市場の問題調査と消費者ニーズ
テレビ関連検証と実績を持つアリオンは、主流のスマートテレビ音声アシスタントに関する調査を実施し、消費者からフィードバックされた主な問題を次のように分類しました。
上記の問題から判断すると、テレビの音声アシスタントに対する消費者のニーズは主に次のとおりです。
1. 反応が速くスムーズなやり取り2. 安定している、わかりやすい、正確な回答
上記ニーズをさらに定量的なデータに変換します。
1. 音声アシスタントの動作安定性や正答率
現行の音声アシスタントの発展と業界のニーズに基づき、アリオンは全体的な実行精度が95% ~ 97%以上となることを推奨しています。
(参考リンク:Link)
2. 反応速度
音声ボタンを押して音声アシスタントを起動するときに、反応がスムーズに感じられるように、「人間の感知能力」に関するレポートを参考に、アリオンでは、応答時間は1秒以内、遅くとも1.5秒以内にすることを推奨しています。
実測環境
今回は主要メーカーが2021年に生産・販売するスマートテレビと、主流の音声アシスタントを比較しました。
テスト方法
しかしながら、手動による一般的な方法では非効率的であり、正確な時間も測定できず、またテスト条件(トーン、音量、角度、距離など)の一貫性を確保することも困難です。上記の手動検証の欠点を克服するために、アリオンは ACSTSテストセットを開発しました。これは、プラットフォームを超えて様々な質疑応答シナリオをシミュレーションし、数百または数千の機能検証と反応時間の測定を行うことができます。
▶詳しくはこちら:スマートホーム向けキーシナリオ検証
テスト環境
プロフェッショナルなリスニングルームにも投資しており、不要な環境干渉を効果的に減らして。専門的なテストを行うことができます。
環境パラメータと設定
- 無線環境:オープン
- 音声言語: 英語
- テレビネットワーク: 有線ネットワーク
- 相対位置:下の図をご参考ください。
テストシナリオの設定
アリオンのテストと市場調査における長年の経験から、ユーザーシーンと主要な操作と条件を分析してテストスクリプトをカスタマイズし、ログ結果を照合してレポートを自動的に生成し、問題の検出率を効果的に向上させます。
テストプランは以下の通りです。
1. 音声アシスタントの応答速度と安定性テスト
2. 音声アシスタントの実行率と正解率のテスト – シンプルなシナリオ
3. 音声アシスタントの実行率と正解率のテスト – 普通のシナリオ
テレビ関連検証・評価テストを検討されるお客様へ
アリオンは30年以上のテレビ検証および実績があり、製品がどの生産段階にあったとしてもそれに応じたテストサービスと品質コンサルタントを提供することができます。さらに製品の特性と状況に基づいて、最も効果的な検証の組み合わせをアドバイスすることもできます。次回はテスト結果とその分析について紹介しますので、ご期待ください!
関連の検証テストサービスについてより詳しい情報をお求めの場合は、アリオンのお問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
▼あわせて読みたい▼