Allion Labs/Dreaming Chou

 

生活の利便性を向上させるBluetooth

Bluetooth規格の発展と成熟に伴い、多くのブランドがワイヤレスイヤホン市場に参入しました。ケーブルの束縛がなくなることで利便性が向上しましたが、Bluetooth関連製品を使用する際に、考慮しなければならないことがあります。その中でも、旅行、図書館、スポーツジム、その他不便な場所での使用において、Bluetoothイヤホンのバッテリー持ちは、考慮すべき大きな重要事項の一つです。もちろん、バッテリーが長持ちすればするほど良いです。

AirPods Pro
AirPods Pro. 出典:Wikipedia

 

Bluetoothバージョンの変遷 ~ 5.0と5.3の違いは

市販されているBluetoothイヤホンのバージョンは、ほとんどがBluetooth 4.2からBluetooth 5.0あるいはBluetooth 5.2であり、一部のヘッドセットにはBluetooth 5.3バージョンもあります。各Bluetoothバージョンの一番の違いは、主に最大伝送速度と伝送距離です。データ伝送速度と伝送距離もバッテリー持ちに影響しますが、バッテリーの寿命に影響を与える要因には、AAC、aptX、aptX HD、aptX LL、LDACなどのBluetoothコーデックや干渉、様々なメーカーのハードウェアおよびファームウェアの設計も含まれます。

Bluetoothバージョンの比較

図:Bluetoothバージョンの比較

Bluetoothヘッドホン – バッテリー持ちテスト

今回は、市販されている、頭にかけるタイプのBluetoothヘッドホンをテスト用に選びました。次の様なテスト結果になりました。

テストで使用する製品

図:テストで使用する製品

 テスト結果 

実際にBluetoothを接続して、最大音量で音楽を再生した結果です。M社モデルのバッテリー持ち40時間以上をトップに、R社モデルとP社モデルも30時間近くと、アウトドアから短期旅行までフレキシブルに使えるでしょう。以下は、各Bluetoothヘッドホンのバッテリー残量と時間変化を記録したものです。

各Bluetoothヘッドホンのバッテリー残量と時間変化を記録した累計使用時間

図:累計使用時間

下の表でバッテリー残量と累積使用時間の推移を見ると、一部の製品は、残量が40%に達すると線が徐々にフラットになり、残りのバッテリーで約1~2時間しか使用できないモデルもありました。

バッテリー持ちテスト 累計使用推移図

図:累計使用推移図

多くのイヤホンは電力単位で使用時間を記録し、バッテリー残量を10%単位で表示しています。しかし、実際の使用時間の記録を観察すると、ほとんどのイヤホンは、バッテリー残量の単位と使用時間は、あまり一致していないので、ユーザーは、バッテリー残量だけで残りの使用可能時間を推測することはできません。P社の記録によると、このテストでは、バッテリー10%で約3時間使用可能と比較的平均的で、消費者はバッテリー残量に応じてバッテリーがどれくらい使用できるかを正確に判断し、すぐに充電すべきか、あと何回ゲームで遊ぶか、あと何分使用できるかを見積もることができます。一方、R社は、バッテリー残量を100、60、40、10、0%だけしか表示できない設計なので、ユーザーは、残りの使用時間を推測するために、使用経験を積むしかありません。

下の図から分かるように、バッテリー残量が少なくなってくると、M社/D社/J社イヤホンは、使用時間も比較的短くなっています。使用時間の長い棒グラフが明らかに40%のところにあり、バッテリー残量が30%を下回ると、使用時間が極端に短くなります。P社とL社については、電力単位あたりの使用時間は平均的なので、バッテリー残量を、残りの使用時間の参考とすることができます。

バッテリー残量が少なくなってくると、M社/D社/J社イヤホンは、使用時間も比較的短くなっています。

図:累計使用推移図

Bluetooth認証テストならアリオンにお任せ!

Bluetoothイヤホン市場はすでに成熟していますが、潜在的な問題点がまだいくつかあります。消費者のフィードバックから、いくつか問題を集めました。

 

よくある問題

  • バッテリー残量表示が不正確である
  • 接続品質が悪く、使用中接続がランダムで切断される
  • マイクが自動でミュートになり、手動で再度有効にする必要がある
  • たまにタッチセンサーが効かなくなる
  • 通話と音楽再生の切り替えで異常が発生する
  • 互換性の問題からペアリングできない
  • 長時間使用するとペアリングでエラーが発生し、再度ペアリングする必要がある
  • 音声と映像のずれ、音の遅延
  • 音響性能が期待外れ
  • そのた

中には、製品の機能上の問題や、様々な製品間での接続互換性の問題もありますが、生産前に基本的な機能をテストするだけでは不十分です。

 

Bluetoothイヤホン向けのテストサービス

 

相互接続性・互換性テスト

市場に出回っているBluetoothチップは多様化しており、様々な動作バージョンを搭載している場合、パソコン/スマートフォン/タブレット/テレビなど接続できる製品も多様で、音楽の再生だけでなく、音声通話も可能です。相互接続性・互換性の問題に対して、アリオンは、多くのブランド、多様なタイプのデバイスと、様々なユーザーシーン検証を提供しています。

接続設備:パソコン/スマートフォン/タブレット/テレビ

操作環境:OS/ストリーミングプラットフォーム/スピーカー

 

機能性テスト

Bluetoothイヤホンの用途は多様で、多くのユーザーが単一の機能だけで使用しているわけではありません。一部のイヤホンには、専用アプリがあったり、アプリを使って使用モードの調整、複数シーン切り替え、バッテリーコントロールや、各種ユーザーモード、音楽再生/eスポーツゲーム/リモート会議/音声通話などを実行することができます。そのため、ユーザーの使用習慣に合わせて、設計上の不便や問題を事前に見つけ出すことができます。

テスト方向性:開封設置/ APP可能確認/ユーザーシーン

 

耐久性テスト

ほとんどのBluetoothイヤホンは、音楽/通話/ゲームに長時間使用されますが、デバイス接続後の電話の待ち受けもあるので、耐久性や安定性は更に重要です。

テスト方向性:音楽/音声通話/eスポーツゲームで長時間使用する

 

性能評価テスト

Bluetoothイヤホンのバッテリー持ちに加えて、音質/ワイヤレス干渉防止/音声遅延など、ユーザーに影響を与える他の要因もあります。

テスト方向性:音楽/音声通話/eスポーツゲームで長時間使用する

上記のテスト項目に加えて、アリオンは専門的な関連設備を備え、Bluetoothイヤホンの包括的なテストを提供しています。また、お客様の製品用にカスタマイズしたテスト項目を設計し、製品の総合テストを行い、製品の品質を確保します。

本記事の内容やBluetooth認証に関してご質問などございましたら、アリオンのお問い合わせフォームよりお気軽にお問い合わせください。

 

Bluetooth®について

Bluetoothの無線技術は、幅広い分野の電子機器において無線接続を可能にする国際的な近距離無線通信規格です。本技術は、他の短距離無線通信に比べて小型軽量、低消 費電力、低コスト、内蔵式のセキュリティ機構、ロバストネス、使い勝手の良さ、アドホックネット ワーク通信機能といった強みがあり、継続的に機能向上と新機能の追加活動が行われています。

Bluetooth技術はBluetooth SIG(Bluetooth Special Interest Group)により管理されるとともに、ロゴ認証制度が運営されています。詳細はBluetooth SIGウェブサイトにてご確認ください。