Inkjet indoor Lightfastness Test Report (*pdf, 691KB)
前回のインクジェットプリンタ用詰め替えインクに関する、純正品と サードパーティ品との3種混合ガスによる加速試験に続き、純正インクとサードパーティ製インクの屋内耐候性試験(加速試験)を行いました。写真プリントの 保存性能を重要と考えプリンタメーカー各社は、画像保存性能をカタログに表記しています。しかしながらその評価方法は各メーカー独自の規格であり標準化さ れたものではありませんでした。これに対しユーザーが比較しやすいように、業界団体である電子情報技術産業協会(以降、JEITAと記します)では、「デ ジタルカラー写真プリント画像保存性試験方法」(CP-3901)の標準化が進められおり、その中にキセノン(Xe)ランプを用いた屋内耐光性試験が規定 されています。この方法は、主に一般家庭の室内に掲示した写真画像が窓ガラス越しの太陽光、または壁や床その他の物質で反射された光に曝された場合を想定 しています。写真をフォトフレーム(ガラス付き)に入れて飾ったときには、大気中のガスの影響は少なく、太陽光による退色や変色の評価が重要になります。

JEITA規格の「デジタルカラー写真プリント画像保存性試験方法」(CP-3901)は、2007年10月現在ドラフトの段階であり、これまで第三者機関による本規格に準拠した試験結果はまだ報告されておらず、世界で初めて本規格に準拠した試験を行いました。

当社にて行ったJEITA CP-3901準拠の屋内耐候性試験の結果、サードパーティ製インクで印刷した写真画像は、加速試験による時間経過と共に劣化が進むことを確認しました。 また、写真画像と同時に試験を行ったJEITA CP-3901記載の寿命判定チャートにおいて、試験前と試験後で測色を行い、その色濃度を集計し本規格に基づく方法にて寿命年数を求めたところ、一般 ユーザーが写真画像の劣化の度合いを目視にて確認した場合に鑑賞用として不適切であると判断する年数(加速試験上の相当年数)と、ほぼ一致していることが わかりました。

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