スマートホーム向けIoT検証ソリューション

次世代通信規格「5G」はスマートホーム市場の成長を加速させる一方で、5Gが使用する周波数帯域の一部が4Gや軍用レーダーなど既存のWi-Fi帯域との干渉問題が一層懸念されています。それに伴い、製品メーカー側は今後無線製品を開発する上での様々な課題を抱えているでしょう。
アリオンは、IoTデバイス検証試験の専門家として、実際に様々なスマート家電製品を検証し、実験データを蓄積することで、機器機能性やアプリケーション、ハードウェアとソフトウェア整合性などの課題に対しスマートホーム向けIoT検証ソリューションを提供しています。

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安全かつ快適なスマートホームを実現してみよう

IoTで全てのモノがつながる時代において、ユーザーはモバイルアプリやスマートスピーカーで操作するだけで、スマートエアコンやスマート電球などを簡単にコントロールできるようになります。 AmazonやApple、Google、Xiaomi、Huaweiなどの大手企業間の競争は熾烈を極めています。それぞれのエコシステムを構築することで、より「高利便性」「省エネ」「快適性」を実現できると期待しています。

スマートホームエコシステムにおいて幅広い製品が相互作用しています。

家電をネットに接続したとき、繋がらない・遅い・不安定・・・?

アリオン専門家チームが検証した結果(図1)により、デバイスとAPの相互接続性からクラウド間のデータ同期まで、様々な問題や潜在的なリスクが出てくることがわかりました。

図1:検証試験により見られがちな問題

製品の不具合で困ってます? 全面的なソリューションで時短に解決しましょう!

アリオンは、製品の潜在的な問題点を解消するために、長年蓄積されたノウハウを活用し、5つのソリューションを提供しています。

1. 各ロゴ認証プログラム

■Wi-FiとBluetooth技術を利用したスマートホーム製品の普及や、スマート化した生活家電製品の増加により、スマートデバイスの無線接続(Wi-Fi、Bluetoothなど)に関する性能と品質を確保することが重要となっています。

 Wi-Fi データで分かること:

(1) IT専門調査会社であるIDCによると、Wi-Fi搭載機器の年間出荷台数は2023年までに200億台となり、その中でWi-Fi 6搭載機器の年間出荷台数は50億台に達すると予測されます。
(2) Ciscoの調査によると、現在の4G時代ではデータ伝送はWi-Fi経由が59%を占めていますが、5G時代では71%を占めるようになり、5G経由のは30%以下に下回ることが予測されます。

・Wi-Fi 全シリーズ認証プログラムに関する詳細はこちら

 Bluetoothデータで分かること:

Bluetooth テクノロジー協会(Bluetooth Technology Alliance)が発表したBluetooth市場動向2020により、年間スマート家電の出荷台数は2023年までに5億4,000万台に達し、ゲームやテレビなどの関連分野に関する出荷台数は約9億台を見込まれています。その中で音声制御機器がBluetooth技術に対応すると予想されています。

・Bluetooth認証プログラムに関する詳細はこちら

■関連試験

2. 製品検証

製品検証では、ハードウェア信号の測定と無線性能の検証が最優先されます。

 アンテナ性能試験で確認されたこと:品質の鍵を握る優れたメカニカル設計

筐体にプリント基板(PCB)をアンダーフィル剤で固定されたいたBluetooth製品は周波数帯が通常の2.4GHzから1.9GHzになる傾向があり、より多くの反射損失(Return Loss)になってしまいます。

 根本的な原因を見つけた! 原因を特定して問題を解決しましょう

アリオンの専門家チームはを様々な要因を考慮しながら検証を行っています。その結果、アンダーフィル剤の問題であることが分かりました。

アンダーフィル剤はエポキシ樹脂がが用いられ、その重さがアンテナの形をやや変えました。わずかな重さでの影響が、周波数が変わりました。解決方法は、最初アンテナの周波数を2.7Ghzまでに調整し、アンダーフィル剤を入れると、希望通りの2.4 GHzで動いています。

3. ソフトウェア/ アプリ/接続性検証

消費者にとってよく気付くことは、アプリのダウンロード及びスムーズな操作、接続不安定といった問題です。そのため、優れたソフトウェアアプリケーションと相互接続の経験が製品の成功に導く鍵となるでしょう。

・ ソフトウェア検証ラボ: ユーザー視点から製品のカテゴリあるいは特性に応じたソフトウェア品質検証ソリューションを提供しています。

・ 相互接続性・互換性検証ラボ: 市場にリリースされる前の段階で他社製品(ハードウェア/ソフトウェア)と相互接続性・運用性が確保できているかを確認します。

 スマートロックが不具合の原因で解錠できなくなり、スマートではない製品に戻りましたか?

「スマートロックが無線アクセスポイントに接続できず」「スマートロックが携帯電話とペアリングできない」といったスマートロックが反応しないので、施錠されたままで家に入れないという時はありませんか?
これらの潜在的なリスクの中で、アリオン検証チームがビッグデータを分析した結果により、

1.スマートロックはL社の無線アクセスポイントに接続できない確率は約20%を占めていることが分かりました。

Wi-Fi AP Connection Result Fail Rate
ASUS OK 0/10
Netgear OK 0/10
Linksys* NG 2/10
D-Link OK 0/10
TP-Link OK 0/10

2.スマートロックとS社の携帯電話をBluetooth経由でペアリングできない確率は約50%を占めていることが分かりました。

Phone Connection Result Fail Rate
Apple OK 0/10
Huawei OK 0/10
ASUS OK 0/10
Sony* NG 5/10
Oppo OK 0/10

 スマートロックが正常に動作するよう不具合の原因を解明 

検証専門家の分析により相互接続性問題を特定した

1.無線アクセスポイントチップはスマートロックとの相互接続性
2.スマートフォンに搭載されるBluetoothチップはスマートロックとの相互接続性

4. 実環境のシナリオ検証

IoT製品の無線性能に影響を及ぼす要因はいくつあります。

・ 実際の利用環境:材質(コンクリート、石膏、金属等)、建造物、同じ無線帯域での干渉、無線技術(Wi-Fi, Bluetooth, Zigbeeなど)干渉の重複 など

・ ユーザーシナリオ:複数人と同時接続、複数のデバイスをネットワークに同時接続、配置距離 など

アリオンでは、実際の生活環境を考慮し、ユーザーの行動視点から無線通信環境をシミュレーションすることで、製品開発の段階で潜在的な問題を発見します。それ以外には不具合問題の切り分け、市場からのクレーム分析についても協力しています。

 設定温度にならない!?

サーモスタットを導入したエアコンの検証事例を見てみましょう。サーモスタットの自動温度調節機能により、部屋の適切な温度を維持することは可能です。アリオンの検証チームは、サーモスタットの周りに同じ帯域周波数の干渉を作り、専用アプリ経由での温度設置はエラーが発生し、異なる温度に設定してしまうことが分かりました。

干渉のある環境では、サーモスタットの温度を正しく設定できなく、部屋の温度は25度になると冷房と暖房を同時に起動させてしまいました。昼間の8時間はお金の無駄使いということであり、気づいたのは数日後のいつかでしょう。

 サーモスタットが正常に動作するよう不具合の原因を発見 

アリオン検証専門家のアドバイス:製品のファームウェアを調整してみましょう

5. QRS(Quality Requirement Specification)品質管理プログラム

アリオンのQRS(Quality Requirement Specification)品質管理プログラムは、市場トレンドを考慮し顧客の製品ごとに最適なテストプランを提供することで、リコールや返品リスクの減少、製品競争力の強化、顧客満足度の向上をサポートしています。

・ 様々なエコシステムに対応するよう製品開発段階からカスタマイズされた試験プランで製品品質を確保

・ 第三者検証機関による公正かつ公平な分析とアドバイスを基に不具合の問題点を確認可能

・ シナリオ検証試験で蓄積したビックデータ分析により、製品開発のスピードアップと顧客体験の向上を実現

スマートホーム向けのIoTソリューションまたは関連認証・検証試験についてご興味をお持ちの方は、お気軽にお問い合わせください。

アリオン株式会社 お問い合わせ窓口:service@allion.co.jp