SGSとアリオン 中国 上海における合弁会社設立のお知らせ
–IoV業界向けの検証および認証に関するワンストップソリューションを提供–
2019年4月23日、Allion Labs, Inc.(以下、Allion Labs)とSGS通標標準技術服務有限公司(以下、SGS)は、IoV(Internet of Vehicles)業界に向けた検証および認証を提供する合弁会社「百通车联质量技术服务(上海)有限公司」(英語名:SGS Allion Automotive Communications)を上海に設立しました。設立の目的は、カーエレクトロニクス、ネットワーク通信、ソフトウェア、および各種IoV分野を含む中国の自動車サプライチェーンに向けた試験、検査、検証ソリューションと、従来の自動車技術やインテリジェントネットワーキング技術の統合といった革新的な検証ソリューションを、上海市場においてワンストップで提供することです。同日、上海で行われた会社設立のオープニングセレモニーには、中国のみならず日本やアメリカ、ヨーロッパを含む世界各地から主要な自動車メーカー、部品サプライヤーなどIoV分野のエキスパートの方々が参加し、SGSグループCEO Frankie Ng氏とAllion Labs CEOのSummer Chienが検証・認証分野におけるパートナーシップについてスピーチを行いました。
▲写真1:開会式に出席したシニアマネジメントチーム
5G, IoT, AI, ビッグデータなどの新技術の開発に伴い、これらに関連する品質規格が継続的に更新されており、各国によってその方向性も様々です。こうした常に変化する品質基準や法律、規制に戸惑う企業も多く、特に車載インテリジェンスやIoVデバイス分野においては、自動車業界が直面しているコンプライアンス上の問題も増加傾向にあります。しかし、自動車業界に注力している検証機関は多くはないのが実情で、自動車内外とのネットワーク技術を有する機関は限られています。そこで、SGS Allion Automotive Communicationsでは、自動車、エレクトロニクス、通信、信頼性試験の分野でSGSとAllion Labsがそれぞれ有する検証リソースを統合し、技術検証、製品認証、品質向上およびビジネス顧客向けの技術開発、ロゴ認証(Bluetooth, Wi-Fi, USB Type-C, HDMIなど)、製品互換性、音声認識、信号品質測定、ソフトウェア検証、ネットワーキングおよびモバイル通信、5G、Cellular V2X、DSRC V2X、NB-IoT、外国の電気通信事業者のネットワーク認証、その他無線技術および関連するRF検証、自動車の安全性や機械的信頼性、環境シミュレーション検証、自動車用のEMCと他の分野に関するサービスを提供します。SGS Allion Automotive Communicationsのサービスソリューションでは、IoV業界のメーカーは複数の検証・認証機関との間のコミュニケーションに時間を取られることなく、ワンストップで必要な結果を得ることができます。
国際規格、自動車およびIoVの法規制に関する解釈、検証技術の研究開発における幅広い経験を通じて、SGS Allion Automotive Communicationsは、各業界に特化した様々なカスタマイズソリューションを提供予定です。従来のカーエレクトロニクス機器およびOEMに加え、自動車用通信、ホームコミュニケーションシステム、センターコントロールナビゲーションなど、自動車用デバイスに関する様々な検査・検証ニーズを満たすことができます。
▲写真2:SGS Allion Automotive Communications会長兼Allion Labs CEOであるSummer Chien(写真右)とSGSグループのCEOであるFrankie Ng氏(写真左)
Allion LabsのCEO兼SGS Allion Automotive Communicationsの会長であるSummer Chienは「自動車の検証および自動車関連のデバイスに対する需要が世界的に拡大しており、安全性の認証だけではなく、互換性、信頼性など様々な機能検証も行う必要があります」と主張しました。また「AllionとSGSが、それぞれが持つ強みを最大限に活かせるジョイントベンチャーを設立できたことについて、たいへん嬉しく思います」と述べました。
SGSグループのCEOであるFrankie Ng氏は「SGSとアリオンはテスト市場について共通のビジョンを持っています。SGS Allion Automotive Communicationsの設立は、双方にとってグローバルな戦略パートナーシップの重要なマイルストーンだと考えます。中国でのSGS Allion Automotive Communicationsの開発には自信があります」と述べました。SGSグループは、既にアリオングループと世界的な戦略提携を結んでおり、自動車の内部および外部の通信と、ソフトウェアの互換性テストの分野における独自のグローバルパートナーとしてお互いを認識していることが報道されています。日本、台湾、そして北米でのパートナーシップを始め、グローバルなサービスを統合しました。将来的には、アジア、ヨーロッパおよびアメリカなど他の地域でも自動車検証・認証市場を共同開発する予定です。
SGS Great ChinaおよびJapan Wireless Communications部門のディレクター兼SGS Allion Automotive CommunicationsのゼネラルマネージャーであるChen Wentang氏は次のように述べています。「SGS Allion Automotive Communicationsはまだ設立されたばかりですが、中国とアジア太平洋地域に高い能力を持つ研究施設と技術サービスを展開するリソースを持っています。中国市場における自動車/IoV業界では、我々が最も経験豊富かつプロフェッショナルなビジネスパートナーとなるはずです」
会社設立のオープニングセレモニーと同日、IoV検証/認証技術フォーラムも同時開催しました。Keysight グローバルバイスプレジデント兼ワイヤレス部門長 Kailash Narayanan氏(SGSグローバル戦略的ビジネスパートナー)、Allion LabsバイスプレジデントFred Hsieh、同バイスプレジデントBrian Shih、SGS US ワイヤレステクノロジマネージャーParthiv Parikh氏、SGSワイヤレス通信サービス部門のシニアマネージャーRobert Chang氏が、それぞれAIoT、人工知能、IoT検証、5G、C-V2X、DSRC V2X、USB 4といったIoVに関連した技術規格、認証試験の将来的な動向と解決策についてスピーチしました。イベントに参加された100名以上の自動車/IoV業界のエキスパートが最新のトピックについて情報交換する一日となりました。