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性能を求めるために、通常はより速いプロセッサや、高い周波数、大容量のメモリ、およびより高度なグラフィックスカードを搭載する必要があると考えられますが、ストレージの重要性が見落とされがちです。他の要素と同様にストレージの帯域幅が向上しない場合、全体的なシステムの性能は上がらず、有効な改善が得られません。PCIe 5.0(Gen 5)の登場に伴い、インテル、AMDなどの主要チップメーカーが続々と対応し、PCIe Gen 5は高性能システムにおいて重要な役割を果たすことが期待されます。

 

PCIe Gen 5が注目される理由

PCIe Gen 5の性能が前世代のPCIe Gen 4の2倍に向上し、従来の16GT/sから32GT/sを実現できます。また、PCIe Gen 5は16倍(x16)のチャネル帯域幅を持ち、最大で128GBpsの速度に達することができます。この高帯域幅による利点から、異なる接続デバイスの帯域幅をバランスさせることができます。高帯域幅を活用することで、必要な帯域幅を持つデバイスに適切な接続を行い、システム全体の性能と効率を最適化することが可能になります。例えば、通常SSDのようなデバイスでは、より少ないチャネル(一般的にはx4チャネル)で動作しますが、人工知能や高性能コンピューティングカードのような高帯域幅が必要なデバイスでは、x16チャネルを十分に活用することができます。また、主要なストレージメーカーもPCIe Gen 5をベースにしたSSDを次々と発表しており、PCIe Gen 4から進化し続けています。

PCIe Gen 5が注目される理由

 

さまざまなシーンにおけるSSDパフォーマンスの実測結果を大公開!

PCIe Gen 5は高性能な仕様のため、通常の検証システムを使用してテストを行うと、テストプラットフォームの性能がそれに対応できない可能性があり、製品のパフォーマンスを十分に引き出せないことから、テスト結果の信頼性が懸念されます。そのため、豊富なSSD検証経験を持つアリオンは、早くからPCIe 5.0 SSD検証プラットフォームである「SANBlaze RM5」を導入しました。今回は、SANBlaze RM5を使用してエンタープライズ向けSSDのパフォーマンスを検証し、その結果を分析します。

また、PCIe Gen 5 SSDのパフォーマンスを明らかにするだけでなく、他のエンタープライズ向けPCIe Gen 4 SSDを選んで同様のパフォーマンステストを行います。実際のユーザーシナリオを考慮し、異なるファイルの読み書き操作で異なるPCIe世代のSSDのパフォーマンスを比較します。

 テスト項目 

1. 大容量の連続読み取りパフォーマンス

2. 大容量の連続書き込みパフォーマンス

3. 小容量のランダム読み取りパフォーマンス

4. 小容量のランダム書き込みパフォーマンス

 テスト対象 

  • PCIe Gen 5 SSD:S社PCIe Gen 5 U.2 SSD(以下S社SSD)
  • PCIe Gen 4 SSD:I社 PCIe Gen 4 U.2 SSD(以下I社SSD)

 テスト結果 

1. 大容量の連続読み取りパフォーマンス

  • 応用シナリオ:動画再生、大容量ファイルの読み取り、AAA(トリプルA)級大作ゲームの実行 など

大容量の128KBの連続読み取りのパフォーマンスについては、まず、S社SSDのパフォーマンスから見てみましょう。本製品の公式ウェブサイトからその性能の強さが宣伝されていますが、実際のところはどうなるでしょうか?それでは、テスト結果で確認してみましょう。

シーケンス深度が1の場合、パフォーマンスは約1.5GB/sに達し、この時点での消費電力は約8〜9Wの間で推移しています。シーケンス深度を1に設定したことであれば、このパフォーマンスは確かに優れていることがわかります。

続いて、シーケンスの深度を128に設定します。複数のスレッドからそのパフォーマンスの変化を見てみましょう。下の図からわかるように、パフォーマンスは約13GB/sまで急速に向上し、消費電力も18〜19Wの高いレベルに達しています。この結果によると、S社SSDの性能が非常に高いことが言えます。

次は、同じ性能テストでI社SSDのパフォーマンスを見てみましょう。同じテスト条件下で、シーケンス深度が1の場合は、パフォーマンスは約2GB/sとなり、S社SSDより優れています。

しかし、シーケンス深度を128に設定すると、パフォーマンスは約3.5GB/sになり、S社SSDと比較して明らかに低下しています。この結果から、S社SSDのシーケンス読み取りのパフォーマンスがI社SSDよりも明らかに優れていることがわかります。

2. 大容量の連続書き込みパフォーマンス

  • 応用シナリオ:定期的なシステムバックアップ、ビデオのバックアップと保存、大容量ファイルのダウンロード など

大容量の128KBの連続書き込みのパフォーマンスについて、同様にS社SSDから見てみましょう。連続書き込みに関しては、シーケンス深度の設定によるサイズと製品のパフォーマンスには正の相関関係はありません。したがって、この部分では直接シーケンス深度が128の場合のパフォーマンスを見てみましょう。大容量の連続書き込みのパフォーマンスは約3GB/sであり、かなり良好なパフォーマンスを見えます。

それでは、I社SSDの連続書き込みパフォーマンスはどうでしょうか。下の表からわかるように、パフォーマンスは約1.4GB/sで、S社SSDのパフォーマンスのおよそ半分しかありません。この結果によると、大容量のデータでS社SSDの方がより優れたパフォーマンスを実現することがわかります。

3. 小容量のランダム読み取りパフォーマンス

  • 応用シナリオ:読み取りアプリケーションの実行、ウイルス対策スキャン、文書ファイルの閲覧 など

上記の大容量シーケンシャルリード/ライトのパフォーマンス比較を見た後、次に小容量ランダムリードの部分を比較します。4KBのランダムリードに関しては、まずS社SSDから見てみましょう。シーケンス深度が1の場合、S社SSDの4KBのランダムリードパフォーマンスは約60MB/sとなります。

しかし、シーケンス深度が128になると、パフォーマンスが急激に上昇し、約3GB/sに達します。このパフォーマンスは、一部のGen3/4 SSDのシーケンシャルリードに匹敵します。

続いて、I社のSSDの小容量ランダムリードのパフォーマンスを比較します。シーケンス深度が1の場合、パフォーマンスは約60MB/s程度であり、S社のSSDとほぼ同等です。

シーケンス深度が128になると、I社のSSDと同様に、パフォーマンスが著しく向上し、約1.7GB/sに達します。ただし、I社のSSDと比較すると、劣っていると言えます。

3. 小容量のランダム書き込み性能

  • 応用シーン:文書編集処理、ショートムービー制作、データベース書き込み など

最後に、小容量のランダム書き込み部分を見てみましょう。4KBのランダム書き込みに関しては、まずS社SSDから見てみます。シーケンス深度が1の場合、S社SSDの小容量のランダム書き込み性能は約250MB/s程度です。

次に、シーケンス深度128の場合を見てみましょう。ここでは、上記とはまったく異なるパフォーマンスが示されています。テストの初期段階では、パフォーマンスが約3.3GB/s程度ありましたが、書き込み容量が増加するにつれて、パフォーマンスが約650MB/s程度まで低下し、書き込みパフォーマンスの低下が明らかになりました。

I社SSDのランダムな小容量の書き込みパフォーマンスを比較すると、シーケンス深度1の場合、パフォーマンスは約250MB/s程度であり、S社SSDとほとんど変わりません。

シーケンス深度は128の場合、I社SSDの書き込みパフォーマンスは約1.4GB/sであり、明らかにS社SSDよりも低いですが、持続的に一貫したパフォーマンスを示しています。

結論

上記のパフォーマンステスト結果から、基本的には、PCIe Gen 5 SSDのパフォーマンスは明らかにGen 4 SSDを上回っていることがわかります。また、PCIe Gen 5 SSDのパフォーマンスは、SANBlaze RM5で十分に発揮されており、高パフォーマンスを確認できますが、一方でランダム書き込みのパフォーマンス低下という弱点も見つかりました。SANBlaze RM5を通じて製品のパフォーマンスと特性を迅速に把握できるだけでなく、アリオンの専門家チームのテスト分析により、製品品質の向上を支援し、市場シェアをより迅速に拡大することができます。

 

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アリオンは、ユーザーシナリオを考慮したうえで、SSD製品向けのパフォーマンス検証に対応することが可能です。検証業界での多年の経験に基づいて、製品に応じたカスタマイズされたテストプランを提案し、最適なコンサルティングサービスを提供します。これにより、お客様が遭遇する問題を解決し、製品に関連する潜在的なリスクの低下に貢献します。

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アリオンは、業界をリードする高周波・高速測定の設備を導入しており、さまざまなSSD検証の問題に迅速に対処し、難題を解決できるようサポートしています。またお客様がカスタマイズ検証をご希望の場合も、迅速に提案して対応することが可能です。

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多様なテスト検証機器により、製品初期の信号問題から、製品リリース前の検証、高温振動や落下試験、製品リリース後の品質検査に至るまで、ワンストップでお客様にサービスを提供します。対応するサービスをアリオンがすべて提供することで、様々な問合せが対応窓口に舞い込むことが減ります。

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Faster、Easier、Better ― アリオン株式会社 検証コンサルティングサービス

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