Allion Labs/Franck Chen
今年(2022)1月のNPD(National Purchase Diary)の週間小売実態調査報告書によると、競争の激しいスマートテレビ市場の中でRoku Operating System(以下Roku OS)は2年連続で米国で販売ナンバーワンのオペレーティングシステムとなったことを発表しました。現在既に公開されている有効なデータのうち、Roku OSは米国の市場シェアで38%を占めていますが、SAMSUNG-Tizen、LG-WebOS、Amazon-FireOS、Google-Android…などの他のオペレーティングシステムはRoku TVに遠く及びません。GoogleやAmazon OSの運用モデルと同様に、RokuはOSを認可することで市場を拡大し、現在TCL、SHARP、Hisense、PHILIPS、onn.、SANYO、element、JVC、RCA、MAGNAVOX、Westinghouse…などの有名テレビブランドはすべてRoku OSのTVを提供しているため今後は上記以外のメーカーも続々と参入する見通しです。
「シンプル」を核とした設計理念と次第に拡大するエコシステム
主要製品
前述の通り多くのテレビブランドと提携しているスマートテレビでしたが、実際初期のRokuはストリーミングメディアプレーヤーを主な製品としており、テレビスティック、セットトップボックス、そして後に発売された一体型ストリーミングサウンドバーがありました。
特徴と強み
Rokuプラットフォーム上ではすでに数多くの映像ストリーミングメディアが選択可能な上、ユーザーの好みに合わせて常用しているチャンネルをトップページに配置し、全体的にシンプルで使いやすいユーザーインターフェースデザインすることもでき、ますます細分化されるスマートテレビシステム業界の中で多くの支持を得ています。
前述の通り多くのテレビブランドと提携しているスマートテレビでしたが、実際初期のRokuはストリーミングメディアプレーヤーを主な製品としており、テレビスティック、セットトップボックス、そして後に発売された一体型ストリーミングサウンドバーがありました。
Roku TV Ready認証
より良質な映像体験を実現させるために、Rokuは周囲の音響製品に対し「Roku TV Ready」認証というプログラムを発表し、認証を取得した音響製品が簡単且つ迅速にRoku TVをデバイス認識、音響効果設定、HDMI-CEC/音量コントロール…などを行うことができるということを保証しています。現在、Roku TV Ready認証を取得しているメーカーは、Bose、Denon、Element、JVC、Pheanoo、Philips、Polk Audio、Westinghouse、Hisense、TCL、Sound United、Definitive Technology、Polk Audio…などの有名ブランドがあります。
独自の技術
Rokuのワイヤレス音声接続は、サウンドバーがWi-Fiを通してどのRoku TVにも接続できるようにし、簡易的な設定や追加で配線を必要としない利点があるほか、テレビとのシームレスな映像及び音響を提供しています。サウンドバー自体もOTA方式を通じてソフトウェアを自動的に更新させることで、製品を常に最新の状態に維持することができるようにしました。実際に利用した多くのユーザーが想像以上に簡単だと好評をいただきました。
Roku TV ワイヤレスサウンドバーとテレビの接続方法は以下の通りです:(Roku TVのみ適用)
1.ACプラグを差し込み、サウンドバー電源をオンにします
2.ロックリモコンの<HOME>ボタンを5秒間長押しします
3.テレビメニューから「セットアップデバイス」を選択し、「Wireless Soundbar」を選択します
4.テレビとサウンドバーが相互認識されます
出典:amazon.com –TCLがリリースしているROKU TV WIRELESS SOUND BAR
市場シェア率が増加すると同時に、浮上する様々な問題
上記のように現在Rokuは「シンプル」を核としたデザインコンセプトが評価され、各Roku TV及びRoku TV Ready関連製品が北米全域まで広がり、米国市場ではついにトップ座につくようになりました。しかし大規模な市場検証の中で、ユーザーが使用後に発生したブランド間の品質のばらつきや互換性などの問題が次々と浮上し始めました。
ここではユーザーとアリオンが実際にRoku TVを使用し、Roku TV Ready製品を組み合わせた際に発生した問題をいくつか紹介いたします:
■ 製品問題点(一部)
- テレビの電源を一定時間切ってから再度開くと、認識していたはずのサウンドバーが連動せず、音声出力設定を切り替えても起動できず、サウンドバーのリモコンを使用しなければ起動することができなかった
- ストリーミングメディアを一定時間放置したり、切り替えたりした場合、サウンドバーは自然にオフになる。この時サウンドバーが現在のテレビの認識リストに表示されていても、ビデオを再生することはできなかった
- テレビのデジタルオーディオアウト設定すると、サウンドバーからは音声出力がなくなってしまった
- HDMIを抜き差しすると、サウンドバーの音量出力が急激に増加してから本来の音量設定に戻った
- ワイヤレスサウンドバーとテレビ間でのWi-Fiが安定するまでの時間がかかった
- 操作手順によっては、Roku TVのストリーミングメディア上の新規インターフェースが読み込み状態で動かなくなった
Roku TVとRoku TV Ready認証を組み合わせた周辺機器は完璧であるべきだが、上記の例からわかるように単純なシナリオでかなり深刻な問題が発生している様では、より複雑な使用環境ではどれほどの問題が発生するか計り知れないでしょう。ユーザーの初期段階で期待にそぐわない場合、Roku OS関連テレビメーカー、周辺機器メーカーのブランドイメージに対しても二重の悪影響を与える恐れがあるため、やはり軽視することはできないのが現状です。
まとめ
アリオンは20年以上のテレビ検証および実績があり、製品がどの生産段階にあったとしてもそれに応じたテストサービスと品質コンサルタントを提供することができます。さらに製品の特性と状況に基づいて、最も効果的な検証の組み合わせをアドバイスすることもできます。
上記の主な問題を例に、製品設計段階からこの製品に対して以下のテストを推奨します。
- Wireless RF Validation – Connectivity & Interferenceに着目した検査を
- Interoperability – サウンドバー/AVRなどに関連のあるエコシステムの検証(Ecosystem Validation)
- Standard Compe – TV Interfaceに対しロゴ認証(HDMIなど)
- Critical Scenario Test Solution – ストリーミングメディアとAV機器の基盤に対して圧力試験の実行
- Debugging & Consulting Service – 製品の特性によってRoku TV Readyの認証内容に沿った試験と調整
専門的な審査と試験はもちろんのこと、アリオンは市場にある各メーカーのテレビ、AV機器、セットトップボックス、ゲーム機に力を入れ、上記のメーカー、工場、自社ブランド、または流通業者などどの製品タイプであれ、各自カスタマイズした試験内容を提案することができ、製品に潜在的な互換性、機能性、ユーザー体験に関する問題の発見を貢献いたします。
詳細な情報や関連する製品検証が必要な場合は、オンラインフォームからお気軽にお問い合わせください。