ブルーライトとは

人間の目が知覚できる光は可視光と呼ばれ、赤、オレンジ、黄、緑、青、藍、紫の7色の光で構成されています。可視光の波長は約380nm~780nmの一種の電磁波で、宇宙空間でエネルギーと運動量を伝達できるため、大きな太陽の下で暑く感じたり、車のヘッドライトに直接照らされたときに刺さるように感じたりするのは、光からエネルギーを受け取っているからです。

ブルーライトとは、波長が約400nm~500nmの可視光の一種で、比較的エネルギーの強い光です。高強度のブルーライトは角膜を通って眼球に入った後、水晶体を通って網膜に到達し、角膜の炎症、乾燥、白内障、網膜症およびその他の眼の疾患を引き起こす恐れがあります。

私たちの生活の中でLED製品が多く利用されています。最も一般的に使用されている LED電球とLEDスクリーンを例にとると、次の2つのスペクトログラムから、LEDが放出するブルーライトのエネルギーが特に強いことがわかります。これこそがブルーライトが危険であるという主な原因で、特にLEDスクリーン製品を直接目で見るなど、長時間使用すると目に及ぼす危険性が非常に高くなります。

 

ブルーライトのハザード評価方法

LEDのバックライトスクリーン製品が生活の中で広く使用されているため、ブルーライトの害が重要な問題になっています。アリオンは、ブルーライトのハザード評価方法をいくつか提供しており、お客様の製品開発及びアプリケーションの面で、包括的にサポートしています。

 

評価方法・その一 – 目の保護モード

現在、ブルーライトを減らす最も一般的な方法である目の保護モードは、ブルーライトのエネルギーを減少させることができですが、ブルーライトが減少すると画面が暗くなってしまいます。以下の実際のケースからわかるように、明るさは最大29.4%低下します。明るさが低下すれば、読書体験が大幅に低下してしまいます。これも克服すべき課題です。

 

また、ブルーライトが減りレッドライトの割合が増えると、画面が黄色を帯びてくるので、各社のブルーライトを減らす程度の基準があるかと思いますが、ユーザーエクスペリエンスに大きな違いが生じないように、一定の比率を維持する必要があります。

 

評価方法・その二 – ブルーライト損傷の加重指数

もう一つのブルーライトのハザード評価方法は、IEC/EN62471光生物学的安全性における、眼へのブルーライト損傷の加重指数から知ることができます。特に波長400nm~500nmの指標が他の波長に比べて高く、波長415nm~465nmで深刻な損傷があり、中でも波長435nm~445nmでの損傷が最も深刻です。

 

したがって、最も有害な415nm~465nmを制御し、この範囲のブルーライト強度を効果的に低減して、ブルーライト波長の全エネルギーの半分を超えないようにすることができれば、ブルーライトの悪影響を大幅に軽減しつつ、画面の持つ色の表現力も維持することができます。実際のケースを見ると、以下で測定した画面のスペクトルから、波長415nm~465nmのエネルギー値が、ブルーライトの全エネルギーの87%を占めています。

 

まとめ

最も影響が深刻なブルーライトである435nm〜445nmの波長は、ブルーライトの全エネルギーの11.4%を占めており、長時間使用すると、目の健康に多くの潜在的なリスクもたらす可能性があります。

十分な光と正しい使用習慣などの良好な使用環境こそ、目の健康を維持する最良の方法です。ブルーライトの少ない画面の使用を考慮するだけでなく、アンチグレアと低フリッカーも目の快適さの重要な指標です。

パネル製品の品質検証において長年の経験を誇るアリオンは、製品設計、関連するエビデンス収集から生産管理まで、すべてのプロセスにおいて包括的にメーカーを後押しし、強力にサポートして参ります。